モデル

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Modelとは、対象とするシステム、エンティティ、現象、プロセスの抽象または表現(観点:形状、機能、性能)[1]

モデリングの目的

  • 実在するシステムの特徴づけ:文書で書かれた実在システムのモデリングでそのアーキテクチャ設計を把握する。
  • ミッションおよびシステムコンセプトの定式化と評価:システムライフサイクル初期の段階で、モデルによりミッションおよびシステムコンセプト候補を総合(synthesis)し評価(evaluate)する。システム設計のモデリングと重要なシステムパラメータの影響評価からトレードオフ解析の解空間を探索する。
  • システムアーキテクチャシステム要求のフローダウン:モデルを用いてシステム解のアーキテクティングを支援し、ミッションとシステム要求(機能要求、インタフェース要求、性能要求、物理要求の他、信頼性、保守性、安全性、セキュリティなどのいわゆる非機能要求)をシステム要素に割り当てる。
  • システム統合と検証の支援:システムへのハードウェア、ソフトウェアの統合の支援とシステムが要求を充足することの検証の支援にモデルを用いる。Hardware-in-the-loopテスト、Software-in-the-loopテスト。モデルは、テスト計画と実行を支援するためテストケースやテストプログラムの他の観点を定義する。
  • トレーニングの支援:システムと相互作用するユーザー(オペレータ、保守員、その他)を訓練するシステムの様々な観点を模擬する。
  • 知識の獲得とシステム設計の進展:システムに関する知識の獲得と組織の知識としての維持のための効果的な手段をモデルは提供する。

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モデルに基づくシステムズエンジニアリング

  • 仕様書など文書だけではすぐに理解できないことが、図的に表現することで理解が容易になる。
  • 協働してシステム開発をするには、共通言語が必要であり、それをサポートするには図的な言語が有効である。
  • モデルを再利用することにより開発の効率化が期待できる。
  • モデルを用いて抽象度を上げることにより革新に導く。
  • モデルを用いたシステム開発では、システムモデルの記述に際して、構造/振る舞い/要求/パラメトリック制約の4つの柱で考えることが重要である。

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出典

  1. ^ 1.0 1.1 Systems Engineering Handbook 4th Edition
  2. ^ 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 西村秀和

関連項目

モデルベース開発